銃の夢でいちばん多く語られるのは、引き金が動かない、玩具に変わる、撃っても当たらないという型です。ここでは体の側からの説明と象徴の側からの説明が並んで立ちます。持つ側か向けられる側かでも読みが変わります。
夢の中で引き金が動かなかった、という報告は非常に多くあります。手に取ると玩具だった、撃ったのにどこにも当たらなかった、という形も同じ仲間です。この場面には身も蓋もない説明があります。はっきりした夢を見ている睡眠段階では体はほとんど動かないように保たれていて、しようとした動作全般が途中で止まります。走ろうとする夢、殴ろうとする夢、叫ぼうとする夢でも同じ失敗が語られます。象徴として読む場合は、生活のどこかで本来の力を出せない感覚を思わせる場面として読まれてきました。
これほど速く人を眠りから引き上げる像は多くありません。心臓が鳴ったまま目が覚める、その揺さぶられ方も含めて解釈の対象になります。伝統は銃を、取り消しのきかない形をとった力として読んできました。向けられた脅し、やり直しのきかない選択、小さな動作ひとつに集められた力です。人柄の証拠として扱われることはなく、夢が誰かの本性を報告することもありません。それは夢を見た本人についても同じです。
銃が出てくるきっかけには、はっきりした心当たりのある場合が少なくありません。寝る前に見た映画や報道、ゲームの画面、その日話した物騒な話題。強い像ほど夜に残りやすいので、意味を探す前にそこを確かめておくと、残りの部分の輪郭がはっきりします。
どちらの端にいたかで読みが変わります。銃を持っている夢は、支配と、認めたくない望みのほうから読まれることが多くあります。向けられている夢は追われる夢に近い系統へ移り、無力さの像と一緒に扱われます。姿の見えない場所から銃声だけが聞こえる夢は、いちばん動揺の残る形とされ、視界の外から届く結果として解釈されてきました。
銃は世界のどこでも同じ像ではありません。狩猟や農業、兵役によって日常の道具になっている土地では、夢の感触は家庭的にすらなります。ほとんど目にしない土地では、同じ絵がそのまま警報になります。実際の暴力を経験した人が見る武器の夢は、象徴の一覧でまとめられるものではありません。そうした夢がくり返し続いて消耗するようであれば、意味を調べるより、信頼できる人に話すほうが役に立ちます。