解釈の手がかりになるのは、引っ越しのどの段階を見ていたかです。終わらない荷造り、何も置かれていない新居、以前住んだ家への出戻り。それぞれ別の読みが伝えられてきましたし、実際に転居の最中にいる人が見る型もあります。
新しい仕事、関係の終わり、子どもの独立、身近な人との別れ。引っ越しの夢はこうした頃合いに語られることが多く、外側は何も変わっていないのに内側だけが動いた時期にも出てきます。本人がまだ、変化があると認めていないうちに現れるのも、この夢の特徴として繰り返し挙げられてきました。
この絵は暮らしの条件が変わることとして、より正確には、どこに住むかではなくどう暮らすかが変わることとして扱われます。夢の象徴で家が本人自身を表すため、家を入れ替えることはその組み替えを指すとされます。進学や転勤のように、日取りの決まった変化が近い時期にも増えるとされ、3月の慌ただしい頃に部屋を移した人からの話も多く聞かれます。
解釈されるのは引っ越しのどの段階かです。荷造りは残すものと手放すものの選り分けを表し、どれだけ詰めても終わらない箱の話がよく出てきます。読み手はこれを、誰も減らせずにいる用事や責任と重ねます。何も置かれていない新居は、失われた状態ではなく余地と読まれます。以前住んでいた家に戻る型は報告が特に多く、建物ではなく、その時期にまだ片づいていないものを指すとされます。
前はなかったはずの部屋が現れる話は、家の夢全体に広く見られます。伝統はこれを、まだ使っていない力として扱ってきました。誰と移るのかも読まれていて、一人で運び出している型は区切りを自分で付ける場面とされ、同居する人と一緒の型は関係のほうの組み替えと重ねられます。
読みは、その人自身が住まいを変えてきた歴史に大きく傾きます。子どものころ何度も移った人は、この絵を冒険としては受け取りません。40年同じ場所にいる人にとっては、日常ではない出来事です。望まないかたちで家を失った経験のある人は、また別のものを抱えています。鍵を返す場面や、最後にもう一度部屋を見て回る場面まで覚えている報告も多く、区切りの感覚として語られます。実際に引っ越しの最中にいる人が引っ越しの夢を見るのも当たり前のことで、そこに象徴を持ち出す必要はありません。