戌年(いぬ年)

戌の話は最初から最後まで忠義です。正直で公平で、自分の人を守るのが速く、本物の裏切りを許すのはとても遅い人です。

この干支の年

1910 1910年2月10日 - 1911年1月29日 1922 1922年1月28日 - 1923年2月15日 1934 1934年2月14日 - 1935年2月3日 1946 1946年2月2日 - 1947年1月21日 1958 1958年2月18日 - 1959年2月7日 1970 1970年2月6日 - 1971年1月26日 1982 1982年1月25日 - 1983年2月12日 1994 1994年2月10日 - 1995年1月30日 2006 2006年1月29日 - 2007年2月17日 2018 2018年2月16日 - 2019年2月4日 2030 2030年2月3日 - 2031年1月22日 2042 2042年1月22日 - 2043年2月9日

晩秋、一年が見張られ、冬に向けて閉じられていく時期。そこを受け持つのが十一番目の干支、五行は土にあたる戌です。忠実で、正直で、筋を通します。それは割に合うか、より先に、それは公平か、とたずねるのがあなたです。年が明けてすぐの誕生日なら、旧正月がその年のいつに当たったかを一度だけ確かめてください。中国の一年が実際に始まるのは、その日だからです。干支がめぐってくる間隔は十二年、そして区切りは毎年ずれます。年末年始の生まれなら、思い込みで決めずに調べておきましょう。

戌は人を慎重に選び、選んだあとはずっとそばにいます。肩書きや愛想のよさでは動きません。言葉より行動を信じるので、誰が本当に頼りになるかについて、あなたの見立てはたいてい当たっています。見せているより心配性で、起こりうる悪いことを頭のなかで並べておく癖があります。家族の誰かがそれをやっておくべきだ、と考えているからです。そして不公平には本気で腹が立ちます。自分に降りかかった場合でも、見知らぬ人が受けている場合でも同じです。疑い深いのではなく、確かめてから信じたいだけです。時間はかかりますが、その分あとから覆ることがありません。本当に頼れる人を見抜く力は、生きていくうえで大きな武器です。

強み:その上に人生を建てられる忠実さ。正直で、よく働き、そのことを吹聴しません。責任感が強く、嘘をつく人間を嗅ぎ分ける勘があります。集団のなかでは良心の役をしていて、これは違うと言えるのはあなただけ、という場面が何度もあります。そして、みんなが静かに相談しにくる相手でもあります。困ったときに名前が挙がる人。戌はたいていその位置にいます。危ないものを事前に取り除いているので、何も起きていないように見えます。何も起きなかったこと自体が、あなたの仕事の結果です。無理をしていないように見えるので、負担が周囲に伝わりません。誰かの代わりに心配を引き受けている自覚は、たいてい本人にありません。

弱点:不安と疑いです。最悪を想定するのは準備のつもりでも、それは簡単に悲観へ変わり、何も悪くない状況まで灰色に塗ってしまいます。信頼を壊されたあとは扉を完全に閉じ、ほとんど開け直しません。あとから振り返ると、根拠は感じていたほど厚くなかった、ということも珍しくないのに、です。白か黒かで裁いてしまう癖が、戌からいちばん多くの人を奪っています。心配は準備として役に立ちますが、量が増えると判断を鈍らせます。眠れない夜が続いているときの結論は、翌朝もう一度見直してください。疑いを事実として扱う前に、一度だけ確認する習慣をつけてください。根拠のない不安と、根拠のある警戒を、書き分けてみてください。

仕事とお金:目的がはっきりしていて、人を預かる責任のある仕事が向いています。教育、医療や看護、法律、公務、警備、機械や設計、支援の仕事。誰かがあなたを当てにしている構造なら、力はきちんと出ます。お金には慎重で、借金を嫌い、贅沢のためではなく安心のために貯めます。それでいて、大事な人が困っていれば、貯めたものをその場で渡してしまいます。そこに迷いがないのが戌です。報酬より意味を優先できるのは強みですが、報酬を軽く見すぎるのは別の問題です。守る人がいるなら、自分の待遇も守ってください。困っている人を助けたあとの充実感は、戌にとって報酬の一部です。安定した収入と、心から納得できる仕事内容。戌はその両方を必要とします。

恋愛と相性:落ち着いていて、守ろうとし、決めたあとは完全に腰を据えます。ロマンスより正直さを取る人です。必要なのは安心で、しかもそれを自分から求めるのが苦手です。口数の少ない相手だと、その空白があなたの最悪の推測で埋まってしまいます。だから、不安は早いうちに声に出してください。そして誰かが本心から謝ったときには、もう一度なかに入れてあげてください。全部か無かの判定は、残しておくべき人まで切り落とします。沈黙を悪い知らせだと解釈しやすいところがあります。返事が遅いだけ、という場合のほうがずっと多いのです。不安を共有できる相手がいるだけで、戌の毎日はかなり楽になります。

相性のいい干支:静けさという点では卯がいちばんの相手です。やわらかく、急がず、見張りを下ろして置いておける場所になってくれます。自然な相棒は寅と午。寅は勇気と体温を貸してくれますし、午はあなたが重く受け止めすぎる日々に軽さを持ち込みます。輪をまたいで真向かいに立つのが辰で、これが難物です。辰が欲しいのは信じてもらうことと拍手で、あなたの誠実な疑いは侮辱として着地します。疑っているのは辰の人格ではなく段取りだ、と最初に言っておくと、この関係はかなり救われます。卯や午といると、張りつめた気持ちが自然にゆるみます。寅は、あなたが一人で背負おうとしたときに横に並んでくれる相手です。戌が安心して眠れる関係は、静かで、そして長続きします。午のそばでは、深刻に構えなくていい時間が増えます。

アドバイス:判決を出す前に、質問をひとつしてみてください。取り込むニュースと心配の量は、笑えるもので釣り合いを取ること。そしてたまには助けを受け取ってください。みんなを守る役をしていることと、自分が大丈夫であることは、まったく別の話です。自分の心配を誰かに話すことは、弱さの証明ではありません。守る側の人間にも、守られる時間が要ります。誰かに頼ることを、年に何度か意識的にやってみてください。見張り役を降りる時間も、生活の一部として必要です。